人が亡くなると、その人が所有していた物や権利は誰かが引き継ぐことになります。これを「相続」と呼びます。相続には、財産を残す人（被相続人）とそれを引き継ぐ人（相続人）が存在し、この二者が揃って初めて相続が成立します。
相続とは、亡くなった人が持っていた全ての権利や義務、財産、法的な地位を特定の人が受け継ぐことを指します。財産を残す人を被相続人、そしてそれを引き継ぐ人を相続人と呼びます。ここで重要なのは、相続にはプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれるということです。つまり、相続を受ける際には、遺産だけでなく債務も一緒に引き継ぐことになります。
マイナス財産も相続しちゃう？
一般的に、相続の対象として思い浮かべるものには、家、土地、株式、美術品、現金などが挙げられます。しかし、これらのプラスの財産だけでなく、未払いの賃料や借入金などのマイナスの財産も相続の対象となります。ですので、相続を受ける際には、これら全ての財産を包括的に考える必要があります。
また、相続人と相続財産の範囲は法律に基づいて決められています。法律により、誰が相続人となるか、そして何が相続財産として含まれるかが定められているため、予想外のものが相続対象となったり、期待していたものが相続できなかったりするケースもあります。したがって、身内の方が亡くなった際には、誰が相続人になるのか、何が相続財産に含まれるのかを法律に基づいて確認する必要があります。
様々な手順や法的な手続きが必要！
さらに、相続手続きには様々な手順や法的な手続きが必要です。例えば、相続人は遺産分割協議を行い、遺産をどのように分けるかを決めなければなりません。この際、遺言が存在する場合は、その内容に従って遺産を分割することになります。また、相続税の申告と納付も必要となります。相続税は、相続財産の価値に基づいて計算され、その申告と納付は原則として被相続人の死亡後10ヶ月以内に行わなければなりません。
相続には、家族間でのコミュニケーションも重要です。財産を巡る争いを避けるためにも、事前に相続について話し合い、誰がどの財産を受け継ぐのかを明確にしておくことが望ましいです。遺言を作成しておくことも一つの方法です。遺言があることで、遺産分割の際に家族間での争いを避け、スムーズに手続きを進めることができます。
これから、この相続の基本について、さらに詳しく、そしてわかりやすく説明していきます。相続の手続きや注意点、具体的な事例などを通じて、相続についての理解を深めていただければと思います。相続は、法律的な知識だけでなく、家族間のコミュニケーションや計画も重要ですので、しっかりと準備を進めていきましょう。
